第37回 44会文化部会

12月19日(水)13:30~

・東京都美術館「ムンク展-共鳴する魂の叫び」
参加者
5名
磯貝達男、川東厚子、河野良、仲澤孝次、野田進


Photo by S.Noda

 今回はノルウェイの画家で小学生でも知っているあの「叫び」を書いた画家ムンクの展覧会なので混雑が予想されたが、30分待ち程度で入場できた。ノルウェイのオスロ市立ムンク美術館が誇る珠玉のコレクションを中心に約百点が展示されている。
 1863年に生まれたムンクは5歳で母親を亡くし、自身も病弱で14歳の時吐血と高熱で死の恐怖に苛まれた。姉も母と同じ結核で亡くなり、その経験が作品に暗い影を落とすことになる。その後女性との愛憎問題などを経て、アルコール依存症や神経症に悩まされていく。
 「私の絵は自己告白である。」と言うように、愛や絶望、嫉妬、孤独など人間の内面を強烈なまでに描き出している。あの「叫び」も叫んでいる人を描いたのではなく、自身が聞いた叫びをフィヨルドの夕陽の血の様な赤で表現しているという。
 シルバーデイと言う事で周りが皆お年寄りなので、なかなか前に進まず時間がかかったが心に感銘を受ける絵がたくさんあり、素晴らしい展覧会だった。ちなみに今回の「叫び」の絵は初来日とのこと、2020年に新しいムンク美術館が出来るとのことで、そうなればもう外に出す事はないと思われる。見逃した方は1月20日までやっているので是非見て下さい。
 まだ待ち合わせ時間に間があったので、書道展を見ていたら作者が甲府生まれと言う事で経歴を見たら1962年生まれで名前は大橋洋之、筑波大大学院を出て日展でも何度も特選をとっているとの事。一高の後輩かと期待したら甲府東高校であった。残念!
 ふと横を見ると以前に会った人がいた。同期の塚本さんの旦那さんで、やはりムンク展を見に来たという。意外な出会いもあの奇妙な絵のせいかしら? ポスターの前で写真を撮り、歩いて秋葉原に向かい「山水会忘年会」に行く。

Report by S.Noda