ことし104歳 教え子に授業

 ことし7月に104歳を迎える高校の元教師が、80歳になる当時の教え子たちに、甲府市の母校で、専門の古典の授業を行いました。

 これは、昭和25年に甲府市の甲府第一高校を卒業した人たちが同窓会として開きました。恩師の堀内信行さんは、ことし7月には104歳を迎え、卒業生たちも79歳から80歳になります。
 15日は、高校最後の1年を過ごした3年7組のクラスで授業が行われました。堀内さんは、「平家物語」を題材に、しっかりした口調でおよそ1時間半の授業を行い、物語のテーマの「諸行無常」や「盛者必衰」について解説したり、教え子に古語の意味や文法を尋ねたりしていました。授業のあと、教え子たちは「仰げば尊し」を合唱しました。教え子の1人は「昔と変わらない声で授業を行う先生を見て感動しました。これからも長生きしてもらいたいです」と話していました。堀内さんは「古典は過去の人たちの経験を知ることができるので、教え子たちに学んでもらいたい。教師は自分の天職なので、根性で長生きして授業を続けていきたい」と話していました。

【2011年5月15日 NHK】

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