第108回 44ウォーキング(2016年第7回)

○日 時 : 2016年7月23日(土)13:30~

○行 程 : 国分寺駅~お鷹の道~武蔵国分寺跡~野川~武蔵小金井駅

○参加者 :
 1. ウォーキングの部 7名
       磯貝達男、上泉義朗、野田進、芳賀直行、芳賀のぞみ、
       早川明、峯川文江
 2. グルメの部 7名


Photo by Y.Kamiizumi ...more

内 容

1. ウォーキングの部

 午後1時半、JR中央線国分寺駅集合。7名が集まり、午後1時40分出発。まだ梅雨は明けていないが、きょうは何とか雨は降らなかった。
 国分寺駅は今、北口再開発工事中。北口側に東西ふたつの大きなビルができる予定とのこと。店舗、オフィス、公益施設、住宅が入るビル。南北はつながってはいるが、南北の差は当面大きくなる。

 国分寺駅北口完成予想図

 我々は南口に出てまずは、駅からすぐの"殿ヶ谷戸庭園"に。この庭園は武蔵野の自然の地形、段丘の崖にできた谷を巧みに利用した「回遊式林泉庭園」。崖の上の明るい芝生地と崖下の湧水池、樹林で雰囲気が一変する造園手法がみどころのひとつ。
 大正2年~4年に江口定條(後の満鉄副総裁)の別荘として整備され、昭和4年には三菱財閥の岩崎家の別邸となった。
 昭和40年代の開発計画に対し本庭園を守る住民運動が発端となり、昭和49年に都が買収し、整備後、有料庭園として開園した。庭園の名称は、昔この地が国分寺村殿ヶ谷戸という地名であったことに由来する。平成23年9月に国指定の文化財(名勝)となった。
 入園料は通常150円が65歳以上は70円とシニア割。みどりと自然がきれいな庭園。ゆったりと散策をし、気分が安らぐところである。
 庭園を後にして、お鷹の道へ向かった。きれいな水の流れの脇の小さな道で、涼しさを十分に醸し出している。ホタルもたくさん見ることができるという。民家、農家が近くにあり、お鷹の道沿いには地元農家の取れたて新鮮野菜を売っている場所がたくさんあった。主婦の皆さまは、すぐに目に止まるところであった。
 この辺りは、江戸時代に市内の村々は尾張徳川家の御鷹場に指定されていた。それにちなんで、崖線下の湧水が集まり野川にそそぐ清流沿いの小径を"お鷹の道"と名づけ、現在は約350メ-トルを遊歩道として整備されている。
 四季折々の散策路として人気があり、春から初夏にかけて沿道に見られる「カラー」の花も人気のひとつ。沿道沿いの街並みとともに、国分寺を代表する名所として親しまれている。
 途中真姿の池湧水群がある。ここもきれいな水の池、小川であった。池では鯉も泳いでいた。トンボが小川の水面に産卵している所に遭遇した。お尻の部分を水面にちょんちょんと付けていた。めずらしい光景であろう。写真はうまく撮れなかったため、ネットで見つけた同様の写真を載せます。トンボは水辺に卵を産むのですが種類によって、さまざまの方法で、さまざまの場所に産みつけるようです。
 トンボは生まれつき持っているこの産卵方法を変えることができないため、池や川の環境がこれらの場所や方法が使えないような状態になると、卵が産めず姿を消していくとのこと。自然を人間が壊したり、変えたりすることは他の生物にとってはたいへんなできごとなのでしょう。人間としてあらためて自然を守ること、勝手に壊さないことを考えたいと思いました。

 オニヤンマの産卵

 "真姿の池"をはじめとする崖線下の湧水群は、"お鷹の道"と合わせた環境のよさを評価され、環境庁の「全国名水百選」のひとつに選ばれている。また、東京都の名湧水57選にも入っている。  嘉祥元年(848年)、絶世の美女といわれた玉造小町が病気に苦しみ、病の平癒を願い全国行脚をした際に、武蔵国分寺で願をかけたところ、「池で身を清めよ」との霊示を受けて快癒したとの言い伝えがある。現在は弁財天が祀られている。
 "真姿の池"の次は、国分寺へ。焼失したかつての武蔵国分寺が江戸時代の社寺保護政策によって復興されたもの。本堂は1733年(享保18年)に建立されたが、現在のものは1987年(昭和62年)に改築されたもの。
 国分寺境内には国分寺市の天然記念物に指定されている"万葉植物園"がある。「万葉集」が編纂された時代の歌人たちが好んで歌に詠んだ植物が集められている。国分寺元住職の星野亮勝氏によって1950年(昭和25年)に計画され、1963年(昭和38年)までの13年をかけて採集されたものという。
 国分寺建立は、奈良時代に東大寺を建立し、大仏を造立した聖武天皇の詔による全国規模で展開された一大公共事業。中でも、武蔵国に建築された国分寺は、最大規模を誇るものだった。
 その初代の武蔵国分寺が焼失したのは1333年。鎌倉幕府討伐を目指して、小手指ヶ原の戦い、久米川の戦いに勝ち、勢いに乗って分倍河原の戦いへと突き進む新田義貞の軍勢が、この寺に火を放ち焼失させてしまった。
 以前44会ウォーキングで鎌倉古道(鎌倉街道上道)を歩いたことがあるが、その時とつながる話である。現在では、発掘調査が進み、現存する国分寺の南側に、聖武天皇のプロジェクトにより建立された初代・武蔵国分寺跡と武蔵国分尼寺跡が公園として整備されている。
 広い武蔵国分寺跡の公園内を歩き、その後はまたお鷹の道に戻った。途中から野川沿いの道に向きを変え、四季折々の植物を楽しみながら歩き、東京経済大の下を通って、本日の最終地点武蔵小金井駅に午後4時30分着。本日の歩行距離は10Km。

2. グルメの部

 4時から開店していた駅前の「海鮮水産」に入り、4時40分乾杯でスタート。ビールで乾杯後、飲み物は多様。きょうはハイボールとホッピーが人気。他に、焼酎、日本酒。グルメは、まぐろのカマ焼き、水菜と大根の梅サラダ、山盛りキャベツ、サーモン刺身、じゃこかつ、シラス桜エビピザ、シーフードピザ、ポテトフライ。
 本日の話題の主なものをふたつ。ひとつ目は都知事について。現在の都知事選立候補者の話から、過去の都知事の話まで。誰がやっても首都東京の知事については常にスキャンダラスな話題が豊富になるのだろう。
 次の話題は今までの震災等の経験について。阪神淡路大震災(1995年)とアメリカ同時多発テロ(2001年)を共に近くで体験したのは野田さん。災害を乗り越えて強くなったという。台湾大地震(1999年)を現地で体験したのが芳賀さん。日本に居た奥様が連絡が取れずだいぶ心配をしたとのこと。東北大震災(2011)に埼玉県蓮田市で合い、帰宅できずにさいたまスーパーアリーナで一泊したのが上泉。ここでは緊急用の毛布、水、食料(乾パン)と支給を受け、まったく不便なく過ごすことができた。
 6時半ごろ終了し、武蔵小金井駅前広場で行われている阿波踊りを7時まで見物。第38回小金井阿波おどり大会とのことで、小金井市の夏の風物詩となっているもの。地元はもちろん、地元以外からもたくさんの「連」が参加し、正統派からニューウェーブまで様々な阿波おどりが披露される。本日は26の「連」が参加で見ごたえのある阿波踊りでした。

感 想

 今年の梅雨は雨が多い場所と少ない場所が極端で、大雨災害があれば、水不足で心配のところもある。東京は今週前半は晴れて暑く、木、金は雨と曇りで気温が下がった。きょうは曇り時々晴れで少し蒸し暑かったがウォーキングには問題はないものだった。44会ウォーキングはよく天気には恵まれている状態が長く続いている。
 今回のウォーキングは、"都内で涼しい場所"でネット検索して見つけた場所。国分寺、お鷹の道ともに歴史のある場所で、自然、緑、涼しさがあり、いいウォーキングであった。
 このウォーキングへの参加者数はここのところ10名以下の場合が多くなった。皆お忙しいためとは思いますが、もしかしたらマンネリ化してしまったのか。自分としては毎回どの場所を歩いても、新しい発見や楽しみがあり、飽きたり、物足りないと思うことはありません。これからも健康を求めて、たくさん歩きたいと思っています。少しでも多くの44会メンバーに参加してほしいため、皆さまからのご希望やご意見等もお聞きしたいと思います。ぜひご連絡ください。

Report by Y.Kamiizumi